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排水管清掃の重要性

目次

排水管問題によりビルの建て替えを迫られる

長年、賃貸経営を研究し、オーナー様を見守らせていただいてきましたが、ビルの建て替えを迫られる原因は、そのほとんどが『排水管問題』によってです。

見た目は、まだまだつかえそうなビルも、内部の排水管の劣化によって建て替えを余儀なくされます。

どんなに良質のコンクリートが使われていても、
どんなに上質の設備を設置していても、
排水管が悪くなると、そのビルは寿命を迎えます。

建て替えの場合は、入居者の皆様に立ち退きいただき、ビルを解体します。
規模にもよりますが、入居者一人ひとりに退去の交渉を行い、ご理解いただくのに最低半年から1年。
解体まで行うとなると、2〜3年はかかります。

立ち退きに理解を示し、入居者が出ていき始めたところから家賃収入は減る一方。
解体期間、建築期間も、当然、家賃収入はありません。
そのことを考えると、建て替えを検討なさる前に売却される方もいらっしゃいます。

建て替えにしろ、売却にしろ、オーナー様には精神的・経済的な負担が大きくのしかかってきます。

多くのオーナー様は排水管問題に無頓着

『排水管清掃』というと、『分譲マンションで定期的に行われること』という認識があり、
多くのオーナー様は、自身のビルの排水管清掃に無頓着です。

また、「排水管清掃をした方が良いのかな」ということを漠然と思っていらっしゃるオーナー様も、時々いらっしゃいますが、

  • どこに頼んだら良いのか?
  • どんな意味があるのか?
  • どんな目的があるのか?
  • 費用はいくらかかるのか?
  • 入居者との調整はどうしたら良いのか?

そのような疑問を相談する相手も見つからず、緊急を要するものでもないから、と、
問題を先送りし、排水管清掃を行わずとも賃貸経営は成り立っているので、気がつけばビル建築から30年が経っていて、『手遅れ』となっているケースも少なくありません。

良い排水管清掃業者を見つけるのは難しい

弊社のビルは、現在、毎年排水管清掃を行っていますが、ここにくるまでに本当に紆余曲折ありました。

ビルを建築後、排水管清掃をやりたいと思い、まず最初に建築会社にお尋ねしました。(仕事柄、多くの建築会社と取引があるので)
不思議なことに、排水管清掃業者と建築会社との繋がりはあまりありませんでした。

排水管清掃業者の方は、防水屋さんや外壁屋さんとの繋がりの方が多いようです。

そういう知識もない頃は、インターネットで検索し、排水管清掃業者を探した時期もありました。

以下、正直な感想です。
一番よろしくないのは、インターネットで激安を謳っているような会社です。
ホースを排水管に挿入し、シャーシャーと音が出ますから、洗浄しているような感じはしますが、作業の効果は疑問でした。

洗浄前と洗浄後で何が変わったのか実感がまったくありませんでしたし、第一に、作業に来た人がアルバイトでした。

ただ作業をすれば良いという態度が如実にあらわれており、「入居者との調整をとり、時間をとって作業してもらった甲斐がないな」という気持ちにさせられました。

これではダメだと思い、本気で排水管清掃業者を探しました。

自身の大事なビルを費用をかけて清掃するのですから、何社にも来ていただき、面接し、お話を伺いました。

その中で、ここが良さそうだと思った業者に清掃をお願いしました。
公共施設の清掃も請け負っているといっていたのも納得。
身なりもちゃんとしていて、挨拶も丁寧でした。

ここで受けた説明は以下の通りでした。

・ユニットバスやキッチンの排水溝から2〜3mのところまで特殊ホースを入れ、水圧をかけて作業します。

・あまり深く入れてしまうと、ホースが抜けなくなってしまうので、横管を洗浄することをやります。

・縦管までやると、確実にホースが抜けなくなります。そういうことは行いません。

そういうものなのかと思いながら、清掃をやってもらいました。


図のように、排水管には縦管と横管があります。


横管のみの清掃で、それはそれで大丈夫なのだろうかという疑問は拭えませんでしたが、業者がそういうのですから、そうなのかもしれないとも思いました。

その後、何度も業者を変えて排水管清掃を行いましたが、納得がいきません。

そして、ようやく、現在もお付き合いのある配管清掃業者の社長さんに出会いました。

腕の良い業者には条件がある

これまでの業者は、全員が仕事を取りたい取りたい、という営業でしたが、この社長さんは違いました。

まず、条件を3つ出されました。

【条件1】基本的に、築20年を経過した建物の排水管清掃は受けられません。
なぜならば、築20年もすると排水管にサビが出てしまい、その部分がコブのように膨れ上がっています。
そこに圧力をかけると排水管が割れてしまったり、爆裂したりします。
爆裂させてしまった場合、その業者が責任を負わされることもあります。
それほど多くの利益を取っていないのに、そこまで責任を取る仕事は請け負えません。

条件2】築20年以上経っている物件で、どうしてもという場合は、内視鏡で排水管の状態を確認させていただいた上で、大丈夫であれば施工を行うことができます。
この場合も、検査費用が発生し、検査の結果、施工できないという可能性もあります。

【条件3】毎年、決まった時期に清掃させていただけないのであれば引き受けられません。
なぜならば、排水管清掃は毎年行ってこそ効果が得られるものであるので、ご理解いただけるお客様だけを顧客にしております。そのスケジュールは、お得意様で埋まっております。
スポット的な仕事の調整はできません。

提示された料金は平均的で、安くはありませんでした。

正しい仕事をする人は、うまいことばかりは言いません。
責任がとれないことは、はっきりと断る。
これがプロの仕事だと、私は思っています。

早速、美都ビルで作業をしていただきました。

他の業者とまったく違うのが、10m近くのホースを排水管に入れていくのです。

私は言いました。
「他の業者さんから、横管しか清掃しないと聞いています。縦管までホースを入れると抜けなくなってしまうのではないですか?」

この業者さんの回答はこうでした。
「横の排水管を清掃すると、その汚れが縦管に流れていきます。その縦管を同時に清掃しなくてどうして排水管がキレイになったと言えるのでしょうか」
「キレイになった本来の排水管の音というのを聞いてください」
そう言って、清掃が終わった排水管に水を流すと、

カラン・カラン・カラン・カラン

と、配管の奥の方から水が流れる音が聞こえました。

弊社のビルは、それまで毎年排水管清掃をしておりました。
しかし、排水管を流れていく水の音が聞こえたのはこれがはじめてでした。
この音が、排水管清掃が行われた何よりの証拠だと思いましたし、この業者さんは信頼できるという確信がうまれました。

以来、毎年、この業者さんに排水管清掃を行っていただいています。

建物は人間の体と同じ

私は建物を人の体のようにみています。

柱や梁(はり)は『骨』。
皮膚は『外壁や陸屋根の防水』
神経系統は『電気』
血管は『給水系統』
腸は『排水系統』

どれも大切ですが、応急処置ができないのが『排水系統』です。

『心』は『居住者』でしょうか。

心身ともに健康な状態は素晴らしいですね。

人も建物も愛情を持たないといい働きはしてくれません。

そう思われませんか?

この記事を読み、ご興味を持たれた方は美都にご相談ください。
ただし、1度だけ行ってみたい、隔年で行いたいというご要望にはお応えできません。
あくまで、この素晴らしい業者さんの方針をご理解いただける方のみ、ご相談をお受けいたします。

『建物に長くはたらいてもらうこと』
これも、賃貸経営の大事なポイントです。

オーナー様の豊かな賃貸経営のために、私たちをご利用ください。

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