オーナー様向けコンテンツ

工事代金でボロ儲けしようとする管理会社

この話は、私がお付き合いしている会社社長さんからの紹介でした。

その社長さんの会社で働いている社員さん(Aさん)は、お父様から借金なしで相続したビル1棟を所有していて、それなりに名の通っている管理会社に、管理を委託されていました。

Aさんは、ビル1棟を所有しているのに、手元にお金がなぜこんなに残らないのかと疑問に思い、勤め先の社長さんに相談されたのです。

面倒見の良い社長さんは、私のところに資料を持って相談に来られました。

私は、管理受託契約書に目を通しました。

その中に、このような決まり事を発見したのです。

『一定金額までの建物維持管理に関する工事代金は、管理会社が発注して代金をオーナー様から支払っていただく』という内容でした。

そのようにして発注された工事代金の請求書の控え、一つひとつに目を通しました。

すると、工事内容にそぐわない、目を疑うような工事代金の請求がなされていました。

例えば、『地デジのアンテナ工事』です。

2013年、スカイツリーができて間もない頃でした。

電波を受信するためにアンテナを立て替えてあったのですが、その費用がなんと280万円でした。

私の経験では、そのような工事は10〜30万円が相場です。

弊社のビルでもアンテナを立て替えましたが、その費用は18万円でした。

その他、キッチンの交換代金を見ても高額でした。

アンテナの件から考えて、果たして、キッチンを入れ替える必要があったかも疑問に思えてきます。

また、居室や共用部分の照明器具の交換頻度も高く、それも必要であったのか疑わしい。

このような工事を勝手にされていては、満室稼働の家賃収入があっても、支出が多すぎてオーナー業をやっている旨味はありません。

私は資料から読み取れる事実を伝え、管理会社を変えたほうが良いと助言しました。

この物件は、弊社のある場所からは遠すぎて、自分たちの満足のいく管理を行えないので、物件の近くの不動産屋を私が調査して、任せられるような管理会社をAさんに紹介して、管理をしていただいております。

管理というのは、管理業者が物件の近くになければ、手をかけられない側面があります。

人が生活する場所では、様々なことが起こります。

トラブルや事故は、ないに越したことはありませんが、起こった時は、素早い対応をすることが求められます。

オーナー様は、そのために毎月の管理料を支払っているといっても過言ではないのです。

常に、リスク回避、守りの経営を行っていただくことが、弊社がオーナー様にご提案させていただく、真に豊かなオーナー経営の手法です。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事一覧