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土地の有効活用で、工事の架空請求がされた

土地の有効利用ということで、テレビCMでも有名だった会社に新築してもらい、管理もセットで委託していたのに、工事の架空請求がされた

Aさんから相談を受けたとき、Aさんのお父様は病気がちでした。

ビルはお父様の所有でした。
病気がちになってしまったお父様の代わりに、Aさんがビルの経理を見ることになったのです。
Aさんは、その収支に疑問を抱き、私のところに相談にいらしたのです。

収支報告書を見せてもらいました。
怪しい出費が多くあり、これは、工事代金が正当なものではないな、ということはすぐに分かりました。
Aさんが弊社にすべてお任せしたいとおっしゃるので、私はAさんの代理として動くことにしました。

Aさんから相談を受けてすぐに、不可解なことが起こりました。
物件は、埼玉県。大宮のもっと先の方にありました。
管理会社から連絡があり、こう言われました。
「浄化槽のポンプが壊れているので、緊急に交換しなければなりません」

その後、工事の見積書が送られてきました。
この金額が高くて驚きました。
私は管理会社に言いました。

片手取引と両手取引


「オーナー様の代理で壊れた箇所を確認しに行きます。勝手に交換はしないでください」

すると、翌日、管理会社から連絡が入りました。
不思議なことに、ポンプは修理もせず直ったというのです。

それから数ヶ月後、また、管理会社から連絡が入り、こう言われました。
「入居者が退去されたので部屋を見に行ったら、部屋の床下にシロアリが巣を作っていました。緊急にシロアリ駆除しなければいけません。次の入居者が決まっていますから」

そして、また、工事の見積書が送られてきました。
この金額もまたびっくりするくらい高価で、私の知っているシロアリ駆除の相場と比較して2倍くらいの数字でした。

私は、管理会社に電話をかけました。
「シロアリの巣ができているということでしたよね。今日、今から見に行きます。夜中でも参りますよ」
すると管理会社はこう答えました。
「シロアリは緊急を要するものでしたので、弊社の方で、弊社の負担で駆除しました」

誰が聞いても不可解な話です。
この管理会社は、オーナー様が病気がちで現場を見ることができないのを良いことに、インチキの工事をでっち上げ、工事代金を搾取していたのです。
悪徳管理会社ということが判明したので、私はAさんに、管理会社を変えることを勧めました。

この物件は、埼玉県の物でしたので、弊社で管理をお受けすることはできませんでした。
管理物件が遠いと、心ゆく管理ができないというのがその理由です。
私たちが満足いく管理ができないということは、オーナー様にとっても満足いく管理ではないからです。

この時は、私の方から、埼玉の管理会社に依頼をして、現在も管理をしていただいております。

この事例から、話は少し逸れますが、架空工事のでっち上げというつながりの話があります。

私の知っているリフォーム会社がありました。
弊社の工事を発注していたわけではないですが、そのリフォーム会社の社長とある会にて出会い、多少のお付き合いがありました。

ある席で、その社長とご一緒した時に、酔いが回った社長が私に面白おかしく話をしてきました。
「大家さんがね、北海道に住んでいる物件があるんだよ。○○管理会社の営業マンと組んでさ、めちゃくちゃに汚れた部屋の写真を撮って、大家さんに、お部屋がこうなっています、って送るんだよ。それで、原状回復費用に300万円かかると報告する。そして、その工事費用を管理会社の担当者と折半したんだよ。ま〜、本当は部屋はめちゃくちゃにもなってないからね。壁紙貼り替えて、クリーニングする程度の原状回復だから、ボロ儲けってわけ」

私は、このリフォーム会社の社長と付き合うことをやめました。
これは泥棒です。犯罪です。詐欺です。
しかし、このようなこともあるのが不動産管理会社です。
オーナー様が、病気であるとか、不動産管理について少し疎いことや、無頓着であることを知ると、弱みに付け込んでくる輩もいるのです。

私が一番大切にしていることは、「事実」です。
お客様の受け取り方次第では、たとえ、こちら側が不利に思われるような場面でも、きちんと事実を伝えます。

事実をもとに対処していくことが、結局は一番近道だと知っているからです。
道の先にあるものは、問題解決をしてお客様にしあわせになっていただくことに他なりません。

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